「毎日写真」のワセリコロボット
昔通っていた専門学校で、「毎日写真」という授業がありました。
今から10年くらい前です。
確か、毎日フィルム1本分(24枚)を1ヶ月間撮影するという内容でした。
フィルムカメラを買ったばかりの頃でした。
Canonの中古カメラで、35mmレンズを使っていました。
なぜこんなことを書くかというと、当時の写真が出てきたからです。
僕は早稲田大学4年生で、夜間の映像学校にダブルスクールしていました。
昼間は理工学部のカフェテリアで食事しました。
所属していたバンドサークルの溜まり場になっていたのです。
そして、これが「毎日写真」で撮ったカフェテリアのおばちゃんです。
この真ん中のおばちゃんはすごいんです。
長年カツコーナーにいるおばちゃんなのですが、
とにかく、カツを切るスピードと正確さが尋常じゃありません。
一言でいうと、人間離れしていました。
さらに、手の皮が分厚くなってしまったのか、
油から揚げたカツをそのまま素手で扱っていました。
おばちゃんは理工学部で作られたロボットだという噂があったほどです。
僕はこのおばちゃんを見るために、
よくカツを食べていたのはもちろんなのですが、
おばちゃんが好きすぎて、
おばちゃんが出てくる小説まで書いてしまったことがあります。
(興味がある方はメール下さい。こっそり差し上げます)
僕がこれから撮りたいのは、こういう人たちなのです。
普通の人。
寡黙な人。
シャイな人。
有名じゃない人。
テレビ向きじゃない人。
人、人、人。
そういう人たちの日常の中で、カメラを通して何かを発見したい。
「毎日写真」ならぬ「毎日ドキュメンタリー」的な企画を、
現在練りに練り上げております。
毎日、誰かを撮影し、編集し、公開する。
そんなサイクルを作ろうと思っています。
もうちょっとお待ちくださいね。
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